はい、のねたです。
突然ですが、皆さんは「だるまさんが転んだ」をしたことがありますか?
私は何かと忙しい大人なので今では週3でしかやっていません。
「だるまさんが転んだ」といえば、
【お風呂で髪を洗っているときにそのフレーズを絶対に口にしてはいけない。頭の中で考えるだけでも危険】
という都市伝説がありますよね。
水場は霊を呼びやすく、前かがみで洗髪する姿が「だるまさんが転んだ」で遊んでいるように見えます。
ゆえに「だるまさんが転んだ」というフレーズを頭に思い浮かべるだけで、あなたの背後には無数の霊が…。
けっしてお風呂では「だるまさんが転んだ」を思い浮かべてはいけませんよ。
的なやつです。
そんな背筋も凍るような呪われた遊び「だるまさんが転んだ」を題材にした絵本があることを皆さんご存じでしょうか。
そ、それこそ都市伝説やろ…?
そんな絵本があったら否が応でもお風呂で思い浮かべろと言っているようなもの。
そんな悪魔的な書物、我が家にあるわけ
あった。しかも3冊。
「ゴクリ…っ」
唾を飲み込む音がやけに大きく響く。
一家の主として、私が責任を持ってこの絵本の真偽を検証しなくては…。
恐怖に駆られ、失禁しそうな股間をもじもじさせながら、私は震える手でその本を開く。すると…、
おもろいやんけ!
と予想に反する内容でしたので、今回はかがくいひろしさん著書、
- だるまさんが(ブロンズ新社)
- だるまさんの(ブロンズ新社)
- だるまさんと(ブロンズ新社)
の3冊を解説していきたいと思います!
作・絵/かがくいひろし
- 1955年東京生まれ。
- 東京学芸大学卒。
- 2005年、『おもちのきもち』(第27回講談社絵本新人賞受賞作品)で絵本作家としてデビュー。
- 『もくもくやかん』(講談社)『おむすびさんのたうえのひ』(PHP研究所)、『だるまさんが』(ブロンズ新社)、『まくらのせんにん さんぽみちの巻』(佼成出版社)など話題作を多数発表。
- 代表作『だるまさん』三部作シリーズは累計発行部数552万部のベストセラー。
都市伝説級の絵本!『だるまさんシリーズ』 のあらすじ
だるまさんシリーズは全部で3作あり、だるまさん『が』→『の』→『と』の順番です。
順番と言っても単に出版された順なだけであり、話が続いているわけではないので気にする必要はありません。
あと、はっきり言ってあらすじもクソもありません。(言い方)
あくまで絵本初心者向け(対象年齢0~2歳)の作品なので、物語性などは無く「だ、る、ま、さ、ん、(が・の・と)」のフレーズに合わせて次ページでオチがある構成(全20ページ)となっています。
読み聞かせも楽チンだぜ!
1作目『だるまさんが』
1作目は「だ、る、ま、さ、ん、が」のフレーズに合わせて、だるまさんが転んだり放屁したり、びろーんとなる内容です。
どうゆうこと?
すみません、自分で書いておきながら「どうゆうこと?」の一言で頭が埋め尽くされてしまいました。自らの語彙力の無さが嘆かわしく、穴があったら入りたい所存です。
まぁシンプルながら言葉にするのが難しいということは、それだけ深みのある絵本ということなのでしょう。(どうゆうこと?)
2作目『だるまさんの』
2作目は「だ、る、ま、さ、ん、の」のフレーズに合わせて、だるまさんが目を大きく見開いたり、キレイに生え揃った歯を見せつけたりする内容です。
つまり体の部位をオチに使っていますので、小さなお子さんと一緒に真似をしながら、楽しく学ぶことができます。
まぁちょいちょい
「だるまに○○無いやろ!」
といったツッコミどころはありますが、そういった大人向けのユーモアも含まれた素晴らしい絵本です。
3作目『だるまさんと』
3作目は「だ、る、ま、さ、ん、と」のフレーズに合わせて、「ぺこっ」としたり「ぽにん」としたり「ぎゅっ」てしたりする内容です。
「ぽにん」てなに。
だるまさんシリーズのラストであるこの絵本では、いちごさんやばななさん、めろんさんといったメンツも出てきます。
その果物フレンズたちとだるまさんがお辞儀やぽにん、ハグなどをする内容になっており、子どもと一緒に真似をすることで、更なるコミュニケーションが取れる粋な計らいとなっています。
で「ぽにん」てなに。
向かい合いお互いのお腹をくっつけて「ぽにん」とすること。
大人こそ読むべき!『だるまさんシリーズ』から学ぶ大切な事
だるまさんシリーズでは3冊それぞれの本で学べる事があります。それは
- だるまさんが→笑う門には福来る
- だるまさんの→健康は富にも勝る
- だるまさんと→魚心あれば水心
特に意味はありませんが、ことわざに例えてみました。かっこいいですよね。
1つずつ解説していきましょう。
『だるまさんが』 →笑う門には福来る
『だるまさんが』 では前述したとおり、 だるまさんが転んだり放屁したり、びろーんとなる内容となっていますが、ラストではニコッと笑って終わります。
つまりこれは、転んで失敗することもある。人前で放屁することもある。びろーんと背伸びしたいときもある。それでも最後は笑顔を忘れずに。という作者の思いが読み取れます。
人前で放屁しても笑顔…っと。(メモメモ)
元々だるまとは何度倒れても立ち上がる「七転び八起き」の縁起物として知られています。
そこに「笑う門には福来る」を掛けることにより、人生で幸せになるために何が必要かを考えさせられる内容です。
きっと4歳と0歳の息子たちにもそれぞれ感じるモノがあった…私はそう確信しております。
何回失敗しても、それに負けず、また勇気を奮い起こすこと。
笑う門には福来たるとは、いつもにこやかに笑っている人の家には、自然に幸福がやって来るということ。
『だるまさんの』 →健康は富にも勝る
『だるまさんの』 では体の部位をオチとして使用しています。例に挙げるなら歯・毛・尾(しっぽ)などです。
すでにお気付きの方もいらっしゃると思いますが、3つ全てが人として有意義な生活を送るために欠かせないモノばかりですよね。
一部疑問が残る部位もありますが、それは我々が未だ自分の中の常識に囚われている証拠。
「これからも精進を怠らず健康第一で過ごしなさい」と背後から耳元で囁く作者とだるまさんが私には見えます。
もしかして、都市伝説ってこれのこと…??
財産よりも何よりも最も大切なのは健康。
どんなにお金があっても、健康な体でなければそれを楽しむこともできないということ。
3作目『だるまさんと』 →魚心あれば水心
3作目『だるまさんと』は人(人じゃないけど)との触れ合いがテーマになっています。
お子さんに読み聴かせながら、だるまさんたちと同じ動き(お辞儀やぽにん、ハグ)で愛情を表現することで親子としての絆は一層深まること間違いありません。
息子が中高生になって反抗期を迎えた際は毎日読み聴かせてあげたいと、妻も今から胸を躍らせています。
相手が好意を示せば、自分も相手に好意を示す気になる。
相手の出方しだいでこちらの応じ方が決まること。
まとめ:『だるまさんがシリーズ』を通じて作者が伝えたかった事とは
- だるまさん』→笑う門には福来る
- だるまさんの→健康は富にも勝る
- だるまさんと→魚心あれば水心
『だるまさんシリーズ』で学べる大切な事を通して、作者のだるまに対する滾るほどの想いが理解できたと思います。
つまるところ、作者が『だるまさんシリーズ』で読者に伝えたかった事とはズバリ、
ー世界はそれを愛と呼ぶんだぜー
ということ。
「一は全、全は一」であるように、人それぞれ愛のカタチは違う。けれども、それでいいのだと。「世界はあなたであり、あなたが世界なのだから」
きっと作者は本書を通じてそう伝えたかったに違いありません。
愛する我が子に「愛のカタチ」教えてみませんか?
絵本選びに迷った際は、ぜひ『 だるまさんシリーズ 』をどうぞ。
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